CBDって一体なに?CBDが効果的と言われる27の疾患
大麻に含まれる成分が数々の病気に対して有効であると言われ始めています。
そもそも大麻はカンナビノイドという成分の集合体でその数はおよそ400種類を超えます。
よく耳にするのが「大麻を使うと頭がハイになる」ということ、これはカンナビノイドの一種であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が働いているからです。
つまり人間の体で複数のカンナビノイドが作用するから、様々な症状が出るのです。
その数あるカンナビノイドの中で特に注目を集めているのがCBD(カンナビジオール)で、これが人間の医療にかなり優れた成分だと話題になっています。
本記事の目的 世界で広がりつつある医療用大麻、そのなかの成分であるCBDの効用を私たち日本人にも、予備知識として頭に入れておいても良いのではないかということから、記事にしました。
CBDは合法で、WHOでも安全性が認められており、厚生労働省の審査も通っています。
CBDについて解説する前に
本記事では、「CBDのすべて」という本による、CBDの主な効用を個人的見解を交え簡潔に解説しています。
さらなる詳細が気になる方は、本誌をお読みください。
CBDと27の病気
まず大麻由来の製剤が医療効果を持つという科学的な裏付けがある症状や疾患、健康問題についてですが、現段階でおよそ27あると言われています。
なかなか数が多いので気になったものだけ目を通してみてください。
がん
がんの種類は100以上あり、先進国で多いという
- 肺がん
- 乳がん
- 大腸がん
- 前立腺がん
大麻はがん自体とその治療に伴う症状、(悪心、嘔吐、疼痛、不眠症など)の緩和に効果があるとされ、カンナビノイドは腫瘍を減少させ、がん細胞の遊走、接着、浸潤、転移を阻害すると結論付けられています。
特にCBDは新しいがん細胞の増殖を阻止することが示されていることが分かりました。
また最近の研究でCBDが抗がん剤の効果を増強することが新たに判明しています。
これに関しては前回の記事でも解説しましたね。
日本はがん大国と言われるくらい、がん患者の方が多くいます。
これが日本でも見直されれば、がんで亡くなる割合も
肥満
大麻は食欲増進材と食欲抑制剤としても使えます。
その中でCBDは食欲抑制剤の役割をはたしていて、「褐色脂肪」ができるのを助け、脂質代謝を促進します。
代謝が良くなることは、肥満になりづらくなるということも含まれています。
疼痛
CBDはほとんどの慢性痛に効果があり、急性疼痛や一時的な痛みにも作用します。
2008年にはCBDがどれくらい慢性痛に効果があるのかレビューしたところ、全般的な疼痛管理に効果があり、副作用もないという結論に至りました。
「副作用がない」これだけでも、かなり恵まれていると思います。
依存症
CBDは依存症に対しかなりの可能性を示していて、実際に人間の体内にあるエンド・カンナビノイド・システムは、薬物依存症に関係があり、中でもドーパミン分泌量の調節に関与しています。
CBDがもたらす良い影響
- アルコール依存症による神経細胞の変性を保護
- アルコールによる肝臓の損傷の軽減が動物実験にて実証
また別の動物実験では、薬物探索行動や不安神経症に見られる衝動性を抑止できる可能性が示唆されています。
自閉症
大麻自体は前々から子供の自閉症スペクトラムに効果があると言われ、、私たちの体内で生産されるアナンダミドの働きを阻止するとともに、反社会的行動が改善されることが判明していました。
CBDにも同様の効果があるため、自閉症に効く可能性があるのです。
うつ病
うつ病は気分障害の一つであり
- 悲しい気持ちが続く
- 「生」の興味がなくなる
- 食欲や活力の衰退
- 自殺願望
など悲観的な要素が多くなる症状ですが、CBDは体が使えるセロトニンの量を自然に増やします。
これはうつ病に処方される、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)と同様です。
2016年に行われた研究でも、CBDが抗うつ剤であることが裏付けられています。
片頭痛
片頭痛は、強度な頭痛で頭の片側に脈打つような痛みが繰り返し起こります。
数時間から数日間続くことがあり、吐き気や嘔吐を伴ったり、体力を消耗します。
そして片頭痛持ちの人は、うつ病や不安神経症、睡眠障害が起こりやすい傾向にあります。
最近の臨床実験で、THCとCBDを組み合わせた高用量を患者に3か月間投与したところ、発作が起きた時の激痛を緩和することに最も適した効果があることが分かりました。
関節炎
驚くことにアメリカでは、関節炎に苦しむ人が5000万人います。
日本でいうと半分近くの人が苦しんでることになりますよ(笑)
実は関節炎という疾患があるわけではなく、これは関節の痛みや疾患の総称であり、およそ100種類を超えます。
初めは軽い痛みがあるだけですが、進行すると慢性の痛みや、腫れを生じます。
CBDによる動物実験では、CBDの抗炎症作用を裏付け、、相乗的に炎症を抑えることが示唆されています。
糖尿病
糖尿病は、高血糖値の原因に繋がりる代謝障害で、1型と2型があります。
どちらも慢性病で、血糖値を調節する機能に影響を及ぼします。
- 一型 体がインスリンを生産できなくなる
- 二型 インスリンにうまく反応できず、進行するとインスリンの生産量も不十分になる
マウスを使った実験では、CBDが糖尿病の発病を予防するだけでなく、その信仰を抑えることも分かっています。
皮膚病
皮膚にはCB1とCB2受容体が多数存在し、皮膚が生産するあらゆる細胞にカンナビノイド受容体が存在します。
加えて、私たちが自然に生産するアナンミドや2-AGは脳内で生産されるのと同様の濃度で皮膚からも生産されます。
アナンミド、2-AGは内因性カンナビノイドのこと。
CBDはアナンミドの生産量を上昇させ、皮脂腺の活動を低下させるとともに、抗炎症作用も併用しているため、ニキビの治療に役立つ可能性が高いのです。
ぜんそく
アメリカで大麻がぜんそくの治療に使われるのは珍しくなく、THCが気管支拡張作用があることは研究済みです。
しかしCBDの研究は新しく、直近で行われた研究レビューによると、CBDはタンパク質濃度と炎症性サイトカインの生産を抑えることができ、炎症性肺疾患の治療に効果があると示唆されています。
ADHD
ADHDの原因の根底には、ドーパミンの伝達システムの機能不全があり、偏桃体や海馬にはカンナビノイド受容体が多数存在しています。
そのことから、CBDが持つ抗不安作用が有効かもしれないといいます。
この研究はまだ不確定要素が強いため、もう少し研究が必要です。
睡眠障害
アメリカでは睡眠の質に問題がある人が多いです。
しかし、これは日本人でも同様に問題になっているので、先進国が抱える問題なのではないでしょうか。
睡眠障害は健康問題の上位に位置し、睡眠障害にはおよそ70種類あるといいます。
代表的な睡眠障害
- 不眠症
- 睡眠時無呼吸症
- むずむず脚症候群
むずむず脚症候群は仰天ニュースでも取り上げられていたね。
24時間のうち睡眠時間が7時間以下の成人は、肥満や心臓病、糖尿病、関節炎、脳卒中、うつ病などの慢性病を患う可能性が高くなります。
自分も7時間以下が多いので、患う可能性が高いはずです(笑)
CBDには抗不安作用と鎮静作用があり、CBDを摂ることによって不安感が和らぎ、リラックスできることで眠りの質が向上するといったものです。
不安神経症
不安障害は、最も一般的な心の病です。
多くの動物実験や多数報告される患者らの事例によると、CBDが抗不安作用があることが裏付けられています。
- 対人恐怖症
- 脅迫神経症
- パニック障害
これらに関連した様々な障害に効果があることが分かっています。
線維筋痛症
線維筋痛症、この症状を耳にすることはあまりないです。
線維筋痛症、骨と筋肉による病気で、体全体の痛みや倦怠感、気分障害などを引き起こします。
先ほども言ったように、CBDには抗炎症作用や抗不安作用があるため、症状を緩和した治療方法の良い選択肢になる可能性があります。
統合失調症
CBDが抗精神病薬になり得るという研究が増えており、主な薬物療法と比較した結果、抗精神病薬として効果があるとともに、副作用も少ないことが判明しています。
しかし、まだ研究段階ということもあり、今後の研究でさらに明らかになっていくでしょう。
発作性疾患
CBDが有名になったのは、てんかんをはじめとする発作性疾患に対して、奇跡ともいえる結果をもたらしたからです。
てんかん治療薬としてCBDを用いることは、1970年代から研究者たちは関心を持っておりいました。
諸事情によりここからの解説は出来ませんが、詳細は本に書いてあるので気になった方は読んでみてください。
悪心・嘔吐
医療用大麻には悪心と嘔吐を抑える研究はたくさんあるのですが、CBDに特化した研究はまだ少ないのが現状です。
数少ない動物実験に研究結果によれば、CBDがセロトニン受容体に間接的に働くことから、悪心と嘔吐を抑える効果があることを示唆しています。
自己免疫疾患
自己免疫疾患とは、免疫系の反応が過剰となり、抗体と免疫細胞が誤って自分の器官を攻撃してしまう病気です。
わかりやすく言うと、過保護すぎる親の教育により、逆に子供がグレちゃう見たいな感じですかね(笑)
この自己免疫疾患の原因は未だに解明されておらず、おそらく遺伝子的要因と環境的要因によるものと言われています。
代表的な疾患
- バセドウ病
- 悪性貧血
- リウマチ
自己免疫疾患の主な治療法のほとんどは炎症を軽減させることで、CBDはその候補として大きな可能性を持つといいます。
炎症性腸疾患
これは腸の粘膜が炎症を起こす病気で、けいれんや下痢、便秘を伴う症状が起こります。
これにもCBDが効果的と言われ、腸内のT細胞の活性化と炎症反応を減少させることで、大腸炎の発症を防ぐ可能性があると示唆されています。
多発性硬化症
炎症性の疾患であり、脳と脊髄で脂質ベースのミエリンが破壊されることによって、神経線維に変性が起こりますが、詳しい原因はまだ不透明です。
ミエリンってあだ名みたいです(笑)
一般的な症状は、筋肉のけいれんやしびれ、筋力低下、呂律が回らなくなるといった症状になります。
2017年にマウスを使った実験によれば、CBDが脳と脊髄の変性を一部改善することが分かり、これにより硬化症の治療に効果があると言われています。
ニューロパチー
ニューロパチーは結構耳にしますね。
末梢神経系の神経損傷が原因で起こる痛みです。
- 糖尿病
- HIV/エイズ
- 多発性硬化症
などの疾患から伴って起こります。
2015年に行われたレビューでは、CBDがHIVや多発性硬化症に伴うニューロパチーの治療に効果を上げたといいます。
パーキンソン病
神経変性疾患の一つで、主に60歳以上の人が罹りやすい病気です。
これらは、異常な構造のタンパク質ができることが原因で、脳の運動機能を司る部位で起こります。
上手く体を動かせなくなる非常に怖い病気です。長生きしててもこういう病気に罹ってしまったら、恐ろしいです。
しかしCBDはパーキンソン病の症状緩和に効果的と言われ、神経の損傷を止めたり、損傷を大幅に激減させます。
脳震盪・脳
CBDは強力な神経保護作用があることで有名です。
これはアメリカ政府でさえも特許を取ってる事実になります。
2003年に行われた実験では、CBDが脊髄損傷の治療に役立つことが示唆され、また新生児の脳損傷にも役立つといいます。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
CBDはPTSDの治療薬として非常に優秀であり、科学的な知見はCBDがPTSDを実際に癒すための重要な作用を持っていることが判明しています。
PTSDは精神的な過去の出来事によって起きるらしく、トラウマよりもひどい症状みたいです。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
これがいよいよ最後です。
CBDとALSの研究は、まだ始まったばかりですが、現在の主な治療法がCBDで 賄える他、病気の進行を遅らせるのに役立つ可能性があります。
現在の治療法と同じ作用を持っていて、さらに進行も遅らせるってすごいです。もう少し研究が進めばさらなる効果も期待できそうです。
まとめ・CBDは今後どうなるか
CBDが有効となる病気はこれだけあります。
今はまだ研究段階のものが多いのがネックですが、今後さらに明らかになっていけばいいなと思うのと同時に、理解が深まればいいなとも思います。
今回紹介したのは、主な効果だけで詳しいことは本に書いてあります。
この本は、現在あるCBDの本の中でも、一番詳しく書いてあるといっても過言では有りません。
なぜなら、この本の著者であるアイリーン・コニェツニーさんは、25年以上のベテラン看護師で、コネチカット州の医療大麻合法化に重要な役割を果たした方なので、これ一冊でCBDのことが知れます。←これすごいことですよ。
今回でCBDについての記事はしばらく上げない予定なので、一応最後になります。
自分が伝えたいことは過去の記事も含めて、伝えられたかなと思うので、まずは読んでほしいです。
こういう記事を上げると、すごく批判を浴びることもあるし、読者が離れて行くのもしばしば。まあ、当然ですけどね(笑)
※最後に誤解を生むわけにはいかないのでい言っておきます。
大麻を肯定してるわけでも、推奨してるわけでもありません。
あくまで、医療用大麻のおよびCBDの効果について、解説してるだけです。
CBDは日本でも合法の成分なので、ネットショップをみてもCBD入り成分の商品が売られています。